2013年1月21日月曜日

米国の尖閣問題へのスタンスを強く非難:じわじわといたぶられる中国

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サーチナニュース 2013/01/21(月) 09:41
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0121&f=politics_0121_001.shtml

尖閣問題で米クリントン長官発言に猛反発「言葉を慎め」=中国
   
  中国政府・外交部の秦剛報道官は20日、米国のクリントン国務長官が尖閣諸島を巡って
 「日本の施政権を害そうとする、いかなる一方的な行為にも反対する」
と述べたことを厳しく非難した。
 「事実を覆い隠し、是非をわきまえないもの」、
 「(われわれは米国に)言葉を慎むよう促す」
など、と、猛反発した。中国新聞社が報じた。

  秦報道官は尖閣諸島についてまず、周辺の島を含めて
 「中国固有の領土だ。
 歴史的な依拠も法律上の根拠もある。
 これは、何人(なんぴと)たりとも抹殺できない事実だ
と、これまでの主張を繰り返した。

  同問題が緊張の度合いを高めてきた理由にとっては
 「日本政府が強硬に、『島の買収』という誤った行動を取り、絶え間なく挑発をエスカレートさせてきた」
と表明。
 対立が高まった原因が日本側にあることも
 「これは、何人たりとも覆い隠すことのできない事実だ」
と述べた。

  尖閣諸島について米国は
 「歴史的な責任をまぬがれることはできない」
と主張した上で
 「(クリントン長官による)発言は、事実を覆い隠し、是非をわきまえないものだ。
 中国は強烈な不満と厳しい反対を表明する」、
 「われわれは、米国が責任ある態度で釣魚島の問題に臨み、言葉を慎み、(米国が)実際の行動をもって地域の平和と安定、中米関係の大局を維持し、中国人民の信頼を得るよう促す」
と表明した。



ウォール・ストリート・ジャーナル2013年 1月 21日 (月)
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324439704578254563076900542.html?mod=WSJJP_hpp_RIGHTTopStoriesFirst

中国、米国の尖閣問題へのスタンスを強く非難

中国政府は、日中間で懸案になっている尖閣諸島(中国名:釣魚島)についてヒラリー・クリントン米国務長官が行った発言を厳しく非難した。
 ワシントンでは日中間の衝突リスクに対する懸念が高まっている。

 クリントン国務長官は18日に訪米中の日本の岸田文雄外相と会談した後、これまでの見解をあらためて強調し、米政府は尖閣諸島が日本が支配下にあると認識しているものの、主権問題では中立を守ると述べた。

 その上で、同国務長官は
 「われわれは日本の実効支配を侵そうとするいかなる一方的な行動にも反対する」
と一歩踏み込んだ発言をした。
 その上で日中両政府に対し、
 「衝突防止策を講じ、平和的な手段を通じて対処する」
よう求めた。

  これを受けて中国外務省の秦剛報道局長は20日、
 「米国の発言は事実を無視し、物事の是非をわきまえていない」
と抗議した。
 中国は長年、日本による尖閣諸島 の領有に異議を唱えてきた。
 中国は、米国が第2次世界大戦後、中国の反対があったにもかかわらず、尖閣諸島を日本の管理下においたことを非難している。

 秦報道局長は中国外務省のウェブサイトに掲載された発言の中で、
 「われわれは釣魚島問題に責任ある態度で臨むよう米国に求める」
と述べた。

 日中両国は、日本政府が昨年9月に民間の地権者から尖閣諸島のうち3つの島を購入して以降、対立を激化させている。
 日本政府の尖閣購入は中国政府の怒りを買った。

 岸田外相はクリントン国務長官の発言を受けて、日本は尖閣が自国の領土であるという主張を譲歩しないものの、中国を挑発しないよう冷静に対応する意向だと述べた。
 同外相は安倍内閣が「共通の戦略的利益に基づく互恵関係」の構築を中国に働きかけるとも強調した。

 米政府は、日中両国の軍用機や船が最近数週間、尖閣諸島の周辺地域で活動を活発にしていることを背景に、衝突リスクへの懸念を強めている。

 米政府は岸田外相の訪米前に3人の高官を東京に派遣し、緊張を緩和しようと試みていた。
 カート・キャンベル国務次官補(東アジア担当)は17日の記者会見で両国に頭を冷やすよう求めた。

  衝突のリスクへの転換点は昨年12月13日に訪れた。
 日本の航空自衛隊はこの日、中国国家海洋局の小型機1機が尖閣上空を飛行しているのを発見し、F15 戦闘機8機を緊急発進させた。
 これ以降、安倍首相率いる新たな保守政権の下、日本政府の発言は強硬さを増している。
 12月16日の衆院選では、外交政策に おいて日本の主張を強めることを誓った自民党が圧倒的な勝利を収めた。
 それから数週間以内に日本政府は、10年以上で初めて防衛費を増やす計画を公表し た。

 中国国防省は今月、Y-8輸送機1機が日本のF-15戦闘機2機に追跡されたことを受け、東シナ海にJ-10戦闘機2機を派遣したことを明らかにした。

  また国際社会の懸念を加速させたのは、航空自衛隊が領空侵犯する中国の航空機に威嚇射撃できるようにすることを日本政府が検討していると日本のメディアが 最近報じたことだ。
 日本の当局者はこの報道を肯定も否定もせず、日本が国際的な航空規則で決められた手順にのっとってそういった挑発行動に対処すると述べた。



サーチナニュース 2013/01/21(月) 15:07
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0121&f=politics_0121_010.shtml

尖閣問題で米国務長官の批判に反論「火に油を注いだも同然」=中国

  尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題をめぐって、米国のクリントン国務長官が中国に警告を発したことについて、中国は20日、米国を厳しく非難し、米国に責任ある態度で尖閣諸島問題に対応し、言動を慎むよう要求した。
 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同記事より。

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  退任を数週間後に控えたクリントン国務長官は、岸田文雄外相との会談後の記者会見で、
 「尖閣諸島における日本の施政権を損なおうとするいかなる一方的な行為にも反対する」
と表明。
 クリントン国務長官の発言は、
 「日中双方に中立を保つ」という米国の立場とは大きくかけ離れたものであり、米政府が運営する国営放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「これは中国に対する間接的な警告である」
と伝えた。

  共同通信は、
 「尖閣諸島付近の領海や領空で巡航を行う中国について、米政府高官が反対の意を示したのは、これが初めてであり、尖閣諸島問題に対する米国の政策を大きく左右する展開になるだろう」
と指摘した。
 ほかにも、
 「日米同盟という大きな抑止力を持った盾があれば、中国は軽はずみな行動には出ないだろう」
との見方を示すメディアもある。

  しかし、その考え方には誤算がある。
 米国が仲裁の際に、どちらか一方の肩を持つという行動は、中国にとっては初めての経験ではない。
 東シナ海と南シナ海の島嶼(とうしょ)をめぐる問題でも、米国が中立的な立場を取ったことは1度もない。
 仮に米国が日中間の軍事衝突を懸念しているというのが事実だとするなら、今回の発言は火に油を注いだも同然である。

  中国人民大学の黄大慧教授は
 「日本が吹っかけた喧嘩(けんか)の後始末をすべきはわが国ではない。
 米国は中国に忠告するよりも、自国の盟友から目を離さないように、しっかり見ておくべきだ」
と指摘した。



サーチナニュース  2013/01/21(月) 13:53
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0121&f=politics_0121_008.shtml

尖閣問題で米クリントン長官は誤った発言をするな=中国

  ヒラリー・クリントン米国務長官が尖閣諸島(中国名:釣魚島)は日本政府の管轄にあるため、日米安保条約の適用範囲内であると表明し、
 「米国は日本の管轄権を脅かすいかなる一方的な行動も反対する」
と述べた。
 中国網日本語版(チャイナネット)は21日、尖閣諸島問題において日本の肩を持つクリントン国務長官の発言は誤っており、火に油を注ぐ行為であると批判した。
 以下は同記事より。

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  米国の外交を担当するクリントン国務長官はワシントンで訪米中の岸田文雄外相と会談した際、誤った発言をした。
 クリントン国務長官の発言は基本的な歴史事情と国際法を顧みず、事の是非を一緒くたにし、善悪を逆さにしたものである。尖閣諸島およびその付属島嶼(とうしょ)は古来より中国固有の領土であり、歴史、地理、法律のどの角度から見ても、中国は争う余地のない主権を有している。

  ところが1950年代、米国は尖閣諸島を勝手にその委任管理の範囲に組み入れ、70年代に尖閣諸島の「施政権」を日本に「返還」した。
 日米による尖閣諸島のひそかな授受は中国の領土主権を重大に侵犯し、その後の尖閣諸島紛争の原因ともなった。尖閣諸島問題において、米国には逃れることのできない歴史的責任があるが、歴史を反省しないばかりか、過ちに過ちを重ねている。

  次に、クリントン国務長官の発言は米国の外交政策の混乱を示しており、日本の右翼勢力を後押しし、日中間の緊張に拍車をかけることになる。

  以前の米国の尖閣諸島問題における姿勢は比較的慎重だった。
 「ウォール・ストリート・ジャーナル」の17日の報道によると、アジア問題を担当するキャンベル米国務次官補は、日本政府に対して微妙ながらも明確な姿勢を示し、日本は激しさを増す中国との領土問題において言動を慎むべきだと示唆した。「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、この時はまだ「中立」を維持できると見ていた。

 クリントン国務長官は中国に対して、争いのある島嶼(とうしょ)の支配権において日本に「挑発」しないようあからさまな要求をしたが、同発言は、日本の右翼勢力を後押しし、挑発の動きを弱めるのでなく、解決の複雑性と難易度を高めるものである。

  さらに、クリントン国務長官の発言は米国自身の利益にも害を与えることになるだろう。
 ここ数年、米国は戦略の東への移動を速め、アジア太平洋回帰戦略を実施している。
 米国のアジア太平洋戦略に関して、「回帰」後の動きが注目されている。地域の安全と繁栄を促し、経済成長の利益を共有するのか、または善悪の区別をつけず、勢いを強め、「問題をかき乱す」ことをするのか。

  米国の尖閣諸島問題における無責任な発言は、緊張を緩和するどころか拍車をかけることになる。
 アジア太平洋地域の対立のリスクが高まり、安全状況が悪化し、特に日本の軍国主義が復活した場合、米国の安全や景気回復にとって極めて不利となるだろう。
 為政者は短絡的な行動をしてはならない。

  米国が自身の長期的利益、地域の安全と安定、米中関係の大局に着目して尖閣諸島問題において慎重な言動をとり、自身を聡明(そうめい))と思い何らかの行動を起こしたり、情勢判断を誤ったりしないことが望まれる。






中国戦闘機、スタンバイへ


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