2013年1月24日木曜日

「日本よ、私を見捨てないで」シリーズ(3):「偽の対抗、真の妥協、半分棚上げ」?想像的安倍親書





●2013年1月23日、米華字ニュースサイト・多維新聞は、安倍政権が尖閣問題で強硬方針を貫くことを通じて日本の国威を再び高めようとしていると論評した。
写真は湖北省武漢市のホテル。入り口に「釣魚島(尖閣諸島)は中国のもの。お部屋の値段は愛国価格。愛国無罪」と書かれている。



サーチナニュース 2013/01/24(木) 12:12
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0124&f=politics_0124_008.shtml

安倍首相の親書「7月まで待ってくれ」と書いてある=中国専門家

中国メディア・中国国際放送局は23日、公明党の山口那津男代表が安倍晋三首相から託された中国共産党・習近平総書記への親書の内容について、中国国内の専門家による分析を紹介する記事を掲載した。

中国政府・商務部研究院の唐淳風研究員は
「日中関係を修復するためでなければ、安倍首相は手紙を書かないのは言うまでもない」とし、
「表面上では中国との対抗を演じている」ものの、
実際には経済回復のためにも中国に関係改善の意思を伝えたいとの思惑があると論じた。

そして、安倍首相の親書の中身について
7月の参院選までは中国への対抗的言論をせざるを得ないので理解して欲しい。
 対抗は自分の本意ではなく、日中関係の改善に尽力したいと中国側に訴えているはずだ」
と予測した。

唐研究員はさらに、尖閣問題について安倍首相が
「偽の対抗、真の妥協、半分棚上げ」
の三段跳び手法を採用していると論じ、7月の参院選で第1段階が終了すると、安倍首相は妥協の姿勢を見せて訪中への条件を整えるだろうと予測した。


 なんか突拍子もない親書の内容のようである。
 もちろん、中国人の勝手な想像だが。
そいう想像をしないとやりきれないということだろう。
7月までというとあと半年。
 春場から夏場に入ったら、民衆のデモは絶頂期を迎える。
もし、安倍サンがそういう内容を含めていたのなら、安倍は策士だ。
中国が混乱状態になるまで、今の状態を引き伸ばし、混乱状態に陥ったときに日本有利で事を推し進めることができるからだ。
そこまで中国共産党もアホではない。


 この記事とはまるっきり逆の記事が下のもの。

レコードチャイナ 配信日時:2013年1月24日 16時36分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=68780&type=0

日本連立与党に亀裂、
強硬姿勢貫く安倍政権の狙いは中国の未来を潰すこと―米華字メディア

 23日、米華字ニュースサイト・多維新聞は、
 安倍政権が尖閣問題で強硬方針を貫くことを通じて日本の国威を再び高めようとしている
と論評した。

 公明党の山口那津男代表は21日、香港フェニックステレビの取材に答え、日中両国の戦闘機が尖閣諸島に近づき合うことは不測の事態を招きかねず、(尖閣問題が)容易に解決できないとすれば、
 将来の知恵に任せることは一つの賢明な判断
と発言した。
 山口代表は22日に安倍首相の親書を携えて訪中したが、それだけに緊張緩和を強く志向する発言は注目を集めた。

 ところが安倍首相は23日に
 「基本的に尖閣上空は私たちの空だ」
と発言。
 山口代表の発言を否定した。
 連立与党内の不一致、親書を託した相手とのコミュニケーション不全は、野田政権から続く政界混乱がなお継続していることを示しているかのようだ。

 一方で安倍首相の発言は政権の方針を鮮明にするものであった。
 すなわち尖閣問題を通じて中国と対抗し、すでに深刻な中国の社会矛盾をさらに激化させることで、中国が経済成長を続けられる戦略的好機期を消し去ろうとしているのだ。

 日本政府は絶対に譲歩しないだろう。
 もし中国にあと20年間平和な時間を与えれば、中国の成長がどのようなものになるかよくわかっているのだ。
 戦争が起きれば、たとえ中国が勝利したとしても、国民の不満に火をつけ、深刻な社会矛盾が中国の成功を破壊することになると踏んでいる。


 こうみると、中国が日本に右往左往させられている、そんな感じがする。
 安倍サンが「尖閣の上空は私たちの空だ」なんてことは、中国も日本も尖閣は固有の領土と言っているのだから、「魚釣島上空は中国の空だ」と言っているようなもので、どうこういうものでもない。
 「メンツある敗退」をするには「カチンと頭に触る言葉」ということであろう。

 この記事で重要なのは
 「戦争が起これば、勝利したとしても、国民の不満に火をつけ、深刻な社会矛盾が中国の成功を破壊する」
というところにある。
 中国自体がそう自らの状態を認識しているということである。
 「勝利したとしても」とあり、ならもし
 「敗北した」とか「引き分けに終わった」となるとどうなる。

 つまり
 勝敗がどうであれ、「国民の不満に火をつけ、深刻な社会矛盾の中国は破壊される」
ということである。
 それがために、中国は戦争ができないでいる、ということである。




中国戦闘機、スタンバイへ


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